知命立命 心地よい風景

This is Kiyonori Shutou's weblog

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

近思録より学ぶ!修己治人による精神の復興!

『近思録』は、朱熹と呂祖謙が周濂渓、張横渠、程明道、程伊川の著作から編纂した、14巻からなる朱子学の入門書です。 儒学では『四書』(『論語』・『孟子』・『大学』・『中庸』)と『六経』が重要な書となりますが、朱子学では、これに『小学』と『近思…

ビジネスアイデア(32)空中庭園と自然との共生!

ビジネスアイデアメモ:(2014/11/30) 自然との共生と融合は、日本文化のもっとも顕著な特徴のひとつ。 このキーワードは、都市開発の側面からもっと海外にセールスすべきでしょう! 自然をそのまま放置するのではなく、人が快適に暮らせ、かつ環境を破壊する…

小學より学ぶ!子供の教育危機を救い自己を修める書!

『小學』は、187年に朱熹が劉子澄に編纂させた儒教的な初等教科書で、朱子学の基本となる書です。 儒学では『四書』(『論語』・『孟子』・『大學』・『中庸』)と『六経』が重要な書となりますが、朱子学では、これに『小學』と『近思録』が加わります。 朱…

黒田官兵衛に見る、理想の幹部像!

今日は、黒田官兵衛の生誕日(天文15年11月29日、1546年12月22日)ということもあり、軍師、軍略という観点から、ビジネスの在り方をちょっとだけ触れてみます。 まず、軍師として著名な人物といえば、日本では、今年一躍有名となった黒田孝高(通称官兵衛)…

水雲問答より学ぶ!治道心術にて国を治める方法!

肥前平戸の名君松浦静山侯の江戸時代後期を代表する随筆集『甲子夜話』の巻三十九に輯録されている『水雲問答』。 これは、上州安中の殿様板倉伊予守勝尚侯(卓山)=白雲山人とその師の幕府大学頭・林述斎(=墨水漁翁)との間の往復文書・問答集でして、”…

ビジネスアイデア(31)日本食を世界の大衆料理に!

ビジネスアイデアメモ:(2014/11/28) 昨年、和食(日本人の伝統的な食文化)がユネスコ無形文化遺産に登録されました。 しかし、どうもその敷居は高く、海外で親しんで楽しむ、というレベルにはまだまだ隔たりがあるように感じます。 実際、食文化としてはざ…

近江聖人:集義和書より学ぶ!経世済民のコンサルタントの教え!

熊沢蕃山は、江戸前期の儒学者・陽明学者です。 元禄・享保期の思想家・儒学者の荻生徂徠にして「この百年来の大儒者は、人材では熊澤(蕃山)、学問では(伊藤)仁斎」とまで言わしめています。 また、明治末の教育本・修身の教科書では以下のように語られ…

幽玄、風雅!日本美の情趣、柔和さや上品さを伴う遊びの日本文化理念!

『幽玄』『風雅』。美しい言葉ですよね。 「幽」はかすかで奥深いこと、「玄」は暗く奥深いこと。 『風雅』は高尚な美の趣を表し、幽玄の境に遊ぶこと。 姿に見えない余情や景色、言葉で言い表せない柔和さや上品さを伴う心有る日本美の言葉です。 美は、言…

伝習録より学ぶ!心を統治、練磨することの大切さ!

『伝習録』は、明の時代に王陽明が起こした儒学の教えを上中下巻に纏めたもので、陽明学の入門書ともいわれています。 日本には江戸時代に伝来し、以降の日本思想史においても多大な影響を与えているものです。 ・中江藤樹 ・熊沢蕃山 ・津田永忠 ・大塩平八…

曼荼羅!その広大なる世界観と宇宙観に精神を馳せる!

曼荼羅(曼陀羅)とは、”本質、中心、精髄などを持つもの”を表し、仏教における仏の悟りとその世界観を表現した絵画等のことを意味しています。 それは多くの要素の集合体で空間・領域・場を表しており、一見すると一つの点やそれをつなぐ線のようですが、実…

三島由紀夫!豊饒の海に織り込められた人間の姿!

今日(11月25日)は、44年前の作家三島由紀夫自決の日です。 私が生まれた年度に4部作となる”豊饒の海”の連載が始まり、決起当日の朝、担当編集者へ間接的に『豊饒の海 第四巻 天人五衰』最終回原稿が渡されて、そのまま陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地内で割腹自決に…

洗心洞箚記より学ぶ!義と愛に生き、知行合一を貫いた人生の書!

大塩平八郎の乱は、江戸時代の天保8年(1837年)に、大坂で大坂町奉行所の元与力大塩平八郎(中斎)とその門人らが起こした江戸幕府に対する反乱です。 そもそも、前年の天保の大飢饉に端を発する米不足と飢饉から忸怩たる思いを抱いていた平八郎が、幕府の…

地震や噴火への備え!思考停止への警告と想定パターンの準備へ!

今年に入り、地殻変動の活発化が懸念されるような噴火や地震が相次いでいます。 私は、東日本大震災に始まり、昨年の西ノ島噴火や、先の9月27日の木曽御嶽山の噴火、そしてこのところ群発する本州での地震は、冨士火山帯を中心とした周辺火山帯の活動期の始…

宋名臣言行録より学ぶ!名臣の言行から学ぶ未来の国のあり方、私達の生き方!

『宋名臣言行録』は、宋代に活躍した名臣の言行を、朱子とその弟子李幼武とががまとめた中国古典の伝記集です。 『貞観政要』と並び、帝王学の二大テキストとして取り上げられることもあるほどの書物で、明治天皇や伊藤博文、他維新の名臣も愛読されたといわ…

武経七書 李衛公問対から学ぶ!解説書、文献としての価値について

『李衛公問対』は「武経七書」のひとつで、唐の太宗李世民と李靖の対話形式で構成されている兵法書です。 別名『唐太宗李衛公問対』『唐李問対』ともいわれます。 上,中,下の3篇から成っており『孫子』、『呉子』をはじめとする古代の兵法、歴史的故事の…

John F. Kennedy assassination:51年前の今日(11/22/63)は?

1963年11月22日金曜日、現地時間12:30にテキサス州ダラスで第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディが市内をパレード中に銃撃され死亡した事件から、今年で51年目となります。 暗殺したとされるリー・ハーヴェイ・オズワルドも2日後に警察署管内で…

武経七書 司馬法から学ぶ!司馬穰苴の兵法

『司馬法』は「武経七書」のひとつで、古くから伝わる司馬の兵法を研究させ、それに司馬穰苴の兵法を付け加えて『司馬穰苴の兵法』と名付けたものとされています。 『漢書』芸文志では、経書のうち礼類に「軍禮司馬法百五十五篇」とあり、『隋書』経籍志では…

Vodka,Vodka,Vodka:老後はバーの片隅でドロップアウト!

先のボンドカクテルでウオッカ・マティーニに触れた繋がりで、今回はウオッカです。 映画の中のウオッカは、ストレートだとやはり自堕落で社会的にドロップアウトしたような人達が飲むようなイメージで描かれがちです。 スミノフもアブソルもズブロッカも、…

意気と粋!日本人の精神性を支える美意識について

江戸時代の風俗、事物を説明した類書『守貞謾稿』に書かれている意気と粋。 「京坂は男女ともに艶麗優美を専らとし、かねて粋を欲す。 江戸は意気を専らとして美を次として、風姿自づから異あり。 これを花に比するに艶麗は牡丹なり。 優美は桜花なり。 粋と…

高倉健さんが去った。人としての礼節、誇り、美徳を持ち続けて。

俳優高倉健さんが11月10日に亡くなりました。 まさに日本を代表する昭和の大スターですが、無敵のヒーローではなくあくまで市井の一目線から見る寂しさとそれに耐える精神的な強さを演じ続けていてくれた、素晴らしい俳優でした。 ”益荒男ぶり”という言葉が…

侘・寂の心!余計なものを一通り削ぎ落としてみると。

侘・寂(わび・さび)は、質素で静かなものを指す日本の美意識の1つですね。 一般的には、質素、粗末、簡素、寂れるといった意味で表されますが、精神修養という観点では日本人は古来から侘・寂の境地をしっかりと持ち合わせていたはずです。 日本の代表的な…

武経七書 六韜から学ぶ!太公望の虎の巻

兵法の代表的古典「武経七書」のひとつ、『六韜(リクトウ)』です。 周の文王・武王と太公望との対話という形を成して、政治のあり方、国のあり方、部下との接し方、民衆の扱い方までを丁寧に述べている兵書となります。 『六韜』『三略』は、いずれも古の…

Vodka Martini,Shaken,not stirred :ボンド・マティーニはいかが?

ボンドマティーニをご存知ですか? 映画「007」で主人公ジェームス・ボンドが注文するマティーニで 「Vodka Martini,Shaken,not stirred 」(ウォッカ・マティーニ、ステアではなくてシェイクしてくれ) の台詞は超有名ですよね。 ホントはバーに行って試…

来年の傾向は?勝手に予想、2015年のトレンド予測!!

来年何が流行るかみたいな特集記事が雑誌紙面を飾り始めると、年末だなあとしみじみ感じる時期になってきますね。 ということで、こうした情報も参考にしつつ、個人的な2015年のトレンド予測でもやってみようと思います。 ベタなヒット商品に絡んだ纏めにつ…

残心 日本人の精神性と美学について!

残心とは日本の武道および芸道において用いられる言葉です。 残身。 残芯。 いすれも、だらしなくない事や気を抜かない事や卑怯でない事を表すもので、常に心が途切れないという意味ですね。 こうした心構えは、武道や芸道に限らず、生きるにあたっての緊張…

武経七書 尉繚子から学ぶ!人間本位のリーダについて

『尉繚子(ウツリョウシ)』は、中国古典兵法書「武経七書」のひとつで、秦の始皇帝に仕えた名将尉繚の説を収録したものといわれている人間本位の兵法書です。 戦争は悪であり、人にとって好ましくないものという基本的な考え方に立っており、信賞必罰を唱え…

Hemingway’s Cocktails:ダイキリと映画で過ごす自堕落な休日!

アーネスト・ヘミングウェイが好んで愛飲したと言われるカクテルの数々。 そんなカクテルを知るのも、宵の楽しみの一興です。 ヘミングウェイは無類の酒好きで世界中都市毎に行きつけのバーがあったとか。 このところ、オンザロックばかりでカクテルを飲む機…

ビジネスアイデア(29) 習慣性・中毒性について

ビジネスアイデアメモ:(2014/11/19) 今回は、反面教師としてメモに残しておきます。 長くお客を惹きつけたいと思ったときに必要なことは、魅力あるサービスや商品を提供し続けることにあります。 ビジネスは商売ですが、でもそれが人の成長を阻害したり心身…

武経七書 孫子から学ぶ!処世哲学の在り方

『孫子』は、中国古典兵法書として知られる「武経七書」の中でも最も有名な兵法書であり戦略書です。 『孫子』は中国で最も古い兵法書でありながら、十分な内容を持っているので「孫子以前に兵書なく、孫子以後に兵書なし」とまで言われます。 しかも、他の…

Old Rip Van Winkle Distillery :野獣死すべし

つらつらと、好きなものの組み合わせで雑談でもしましょう。 バーボンは口当たりが好みに合っていることもあり、銘柄へのこだわりもなく片っ端から飲む傾向にあるのですが、今回は少し思い入れのある”ヴァン・ウィンクル”です。 最近は朝ドラの影響からか、…