知命立命 心地よい風景

This is Kiyonori Shutou's weblog

『三国志演義』第九十回 巨獣を駆って六たび蛮兵を破り、藤甲を焼いて七たび猛獲を擒とす

さて、丞相諸葛亮はヨウホウ達に爵位を与えた。
孟獲は妻の弟タイライ洞主の進言でモクロク大王に加勢を求めた。そして、ダシ大王に三江城の守りにつかせた。
三江城に着いた諸葛亮は、趙雲魏延に城を攻めさせたが、
毒矢を浴びせられて兵を退いた。丞相は城壁に土を盛って兵を駆け上がらせて、気付いて矢を射させる間もなくことごとく蛮兵を捕らえた。ダシ大王は戦乱の中に死に、三江城を手に入れた。
孟獲が三江城が落ちた知らせを聞いて頭を抱えて考え込む所、妻のシュクユウ夫人が討って出た。シュクユウ夫人は張嶷を捕らえ、それを知って討って出た馬忠も捕らえた。しかし、趙雲魏延に誘い込まれてバタイに捕らえられた。
諸葛亮はシュクユウ夫人と張嶷馬忠を交換しようと孟獲に持ちかけた。孟獲はこれを承知して交換に応じた。
孟獲はシュクユウ夫人が戻って喜んだが、また戦いに負けたので怒った。
そこにモクロク大王が白象に乗って虎豹等猛獣を連れて到着し、彼とともに討って出た。趙雲魏延が蛮兵を迎え討つが、モクロク大王の妖術と猛獣に打ち破られて兵を退いた。この事を丞相に伝えると、赤く塗った箱車を持ってこさせ、中から木で刻んで色を付けた大きな獣を出した。この獣に硫黄等を収めて軍勢を率いて出た。
モクロク大王は猛獣を使って襲いかからせると、諸葛亮は、木の野獣を出して襲いかからせた。木の野獣の口からは煙や火が出て、猛獣達は後込みした。蜀軍は一気に兵を進め、モクロク大王は戦乱の中に討ち死にし、洞中の孟獲の一党は山を越えて落ち延びた。
翌日、孟獲を捕らえに行こうとしていた時、孟獲が配下に捕らえられて丞相の前に引き渡された。丞相は、張嶷馬忠に連れてきた配下の蛮兵も取り押さえさせた。
「貴様は2度までも味方に捕らえられて突き出された故に、わしが油断すると思って詐って投降し、わしを殺そうとしたのじゃな。」
と、武士に命じて懐を探らせると鋭い刀が見つかった。
「貴様はこの前領内で捕らえられたら降伏すると言った。今度はどうじゃな。」
「これはわしが自ら死にに来たのであって、貴様が自分でやったことではない。」
「ならば一体いつになったら降参するのじゃ。」
「わしが7度擒にされたら降参し、二度と背かぬ事を誓おう。」
丞相は縄を解かせて孟獲を逃がした。

孟獲はタイライ洞主に計ってゴツトツコツのもとに身を寄せた。ゴツトツコツは孟獲に応じてドアン、ケイデイを連れて3万の「藤甲軍」を率いて討って出た。魏延が迎え討って弓を射かけたが、藤の鎧に当たるとはね返り、刀で切っても、槍で突いても通らなかった。蜀軍が兵を退くと蛮兵も深追いせず帰っていった。蛮兵は川を渡るとき、鎧を脱いで川に浮かべてそれに坐って渡っていった。諸葛亮はそれを聞くと、趙雲魏延の助けをさせて陣を固く守るように命じた。
翌日、諸葛亮は地の利を見て周り、馬岱趙雲魏延に計を授けた。
蜀軍が討って出てきたと聞くとゴツトツコツは藤甲軍を率いて討って出た。魏延は戦っては破れと繰り返すこと15回。ゴツトツコツは勢いに乗って兵を進め、蜀軍に勝った気でいた。そこに、火をかけられて、さらに地中の導火線にも引火して鉄丸がはじけ飛んだ。藤の鎧に触れるとたちまち燃え上がり、ゴツトツコツと3万の藤甲軍は焼死した。
孟獲は陣中にいて、蜀に投降していた蜀兵が千人ほどが戻って来て、「藤甲軍は諸葛亮ともども蜀軍ともみ合い、取り囲んで、大王に加勢をしていただきたいとのことでございます。」
孟獲の加勢に来た。
孟獲は喜んで軍を率いて討って出た。しかし、激しい火の手が上がっており、計られたかと馬を返して逃げようとするところを馬岱に捕らえられた。
捕らえられた孟獲は涙を流して、
「七度捕らえて七度許すというようなことは古にあったためしがない。南蛮の者は2度と背きませぬ。」
と言って帰順した。
丞相は孟獲に奪った領地を返してやったので蛮兵達は諸葛亮を徳とせぬ者はいなかった。
さて、丞相は諸将に恩賞を与えて陣払いをし蜀に帰ろうとしたが、そこに一陣の狂風が吹き荒れて軍勢は進むことができなくなった。
丞相は孟獲に理由を尋ねる。

4004303486B00OKC2DCCB00PS2FMO4B00R3MUW60B00S5XTE8S449721009X

IFTTT

Put the internet to work for you.

Turn off or edit this Recipe