知命立命 心地よい風景

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『三国志演義』第八十九回 武郷侯四番計を用い、南蛮王五次擒と遭る

さて、諸葛亮は、怒って攻めてくる孟獲を待ち受けた。攻めてきた蛮兵に諸侯は討って出たがっていたが、これを許さず守りに専念した。そして、蛮兵の攻めに疲れが見えたところをみて兵を退いた。
孟獲はこれを見て、
諸葛亮自らが陣を捨てたのは、国内に大事が起こったからに違いない。」
と言って兵を進めた。すると、背後から蜀兵に襲われ蛮兵は混乱に陥って同士打ちを始めた。仰天した孟獲は一族を率いて血路を開いて陣に戻った。そこにえられてしまった。
孟獲は、諸葛亮の前で、
「誤って貴様の奸計にかかったのでは死んでも浮かばれないわ。わしは、奇計ばかり弄する丞相のような人間とは違う。心から降れぬ。」
「ならば、もう一度許して帰してやろう。まだ戦う気はあるか。」
「もし丞相がもう一度わしを手取りにできたら、その時こそ本心から降伏しようではないか。」
と言った。丞相は笑って彼を釈放した。
孟獲は、弟モウユウの進言でダシ大王のもとに身を寄せた。
一向に攻めてこない孟獲に、蜀軍は南に押し寄せた。6月の炎天で、蒋琬が退却するように命じたが、丞相は、
「今退けば孟獲の思うつぼじゃ。」
と言って退けた。しかし、先鋒の王平とその兵が唖泉の水を飲んで毒にかかり、成す術もない諸葛亮は、漢の伏波将軍馬延が南蛮征伐に来たときに残した石碑に向かって拝んだ。すると、一人の老人が現れて毒の泉の事と、安楽泉という解毒の泉のありかを授けた。
諸葛亮は、安楽泉に行きそこに住む隠者に会った。隠者は毒を安楽泉で抜いて、自分たちで掘った井戸の水は飲んでも平気であると教えて、諸葛亮達をもてなした。諸葛亮が名を訪ねると、彼は孟獲の兄モウセツであった。モウセツは弟達の悪行を詫びて蜀軍を送り出した。丞相は彼を南蛮の王に立てようとしたが、彼は功名を嫌って辞退した。
諸葛亮は本陣に戻り井戸を掘って水を得て、孟獲のもとに軍を進めた。ダシ大王は、蜀軍が泉の毒に当たらずにいるのを信じずに銀冶洞二十一洞のヨウホウに加勢を求めた。
ヨウホウが到着し蛮族は酒宴を始めた。蛮族は酒宴のさなかヨウホウは、
「われら一門は丞相に一命を助けられご恩がある。」
と言って孟獲、モウユウ、ダシ大王を捕らえて、丞相のもとに引っ立てた。
諸葛亮は、
「わしは、水のない地で、さらに毒泉まである地で兵を一兵も失わずにここまで参った。これは天に助けられたものと思わぬか。」
と言うと、孟獲は、
「わしは代々銀坑に住んでいる。そこで捕らえることができたら心から服従しよう。」
と言った。丞相は孟獲達の縄を解いて逃がした。

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