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『三国志演義』の壮大なる物語に触れてみませんか?史書への精通に裏打ちされた通俗歴史小説のスケール感を楽しみましょう!

三国志演義』、正式には『三国演義』は四大奇書の一つで、明の時代に施耐庵あるいは羅貫中によって書かれた中国の通俗歴史小説です。
※)三大奇書といわれるものをご存じ?中国の四大名著/四大奇書、日本の三大○○といえば!

日本ではしばしば単に『三国志』と呼ばれますが、『三国志演義』は、講談で語られてきた物語と、陳寿が編纂した歴史書『正史三国志』の伝える逸話を綜合してつくられた小説作品で、『三国志(正史)』とは異なる作品です。
ちなみに『三国志(正史)』は王朝が認めた歴史書で、『三国志演義』はこの正史を元にして描かれた物語です。

基本的には講談の体裁を取った120回の小段落に分かれており、蜀漢を正統・善玉とする講談の潮流を維持しながらも、それまでの説話や講談にあった極端な荒唐無稽さや歴史年代を無視した展開を排し、黄巾の乱から呉の滅亡までの後漢末の重要事件と陳寿の「三国志」の扱う範囲を収めています。
大きくは
・話しの前半は「仁徳の人」劉備(善=蜀)と「奸雄」曹操(悪=魏)の対比を軸に展開
・後半は主人公格の諸葛亮の知謀を中心に展開し、五丈原諸葛亮の陣死120回本の104回)に最高潮を迎える
という構成で成り立っており、

作中のエピソードは史実に多くの脚色が施されて作られているものの、重要な戦いの勝敗や重要な事件の結果はほぼ史実通りということもあり、
漢王朝の血を引く高潔な主人公劉備と王朝を支配し専横を振るう曹操との対立軸を中心とした高い物語性
・史書への精通に裏打ちされた逸話の巧みな選択と継起
によって、古来から読むものを魅了してきた壮大なる歴史小説となっている訳です。

さあ、では次回からは、『三国志演義』の物語の始まりです。

184年

第一回   桃園に宴して 三豪傑義を結び 黄巾を斬って 英雄始めて功を立つ

第二回   張翼徳 怒って督郵を鞭うち 何国舅 謀って宦官を誅す

  • 黄巾の乱が平定される。
  • 劉備が安喜県の県尉(警察署長)に就任する。
  • 張飛が督郵を鞭打ち、劉備一党は官位を捨てて逃亡する。

189年

第三回   温明殿に義して董卓 丁原を叱し 金珠を贈って李粛 呂布を説く

第四回   漢帝を廃して 陳留位に即き 董賊を謀らんとして 孟徳刀を献ず

  • 曹操董卓の暗殺に失敗し、国元に逃亡する。

190年

第五回   矯の詔発せられて 諸鎮曹公に応じ 関兵を破って 三英雄呂布と戦う

  • 董卓連合軍の結成。

191年

    • 虎牢関の戦い。

第六回   金闕を焚いて 董卓兇を行ない 玉璽を匿して 孫堅約に背く

    • 董卓が長安に遷都する。
    • 董卓連合軍の解散。

第七回   袁紹 盤河に公孫と戦い 孫堅 江を越えて劉表を撃つ

192年

第八回   王司徒 巧みに連環の計を使い 董太師 大いに鳳儀亭を閙がす

第九回   暴兇を除いて呂布 司徒を助け 長安を犯して李カク 賈クに聴く

193年

第十回   王室に勤めんとし馬騰 義兵を挙げ 父の讐を報ぜんとして曹操 師を興す

  • 父を殺された曹操が、報復のため徐州を攻める。

194年

第十一回  劉皇叔 北海に孔融を救い 呂温侯 濮陽に曹操を破る

第十二回  陶恭祖 三たび徐州を譲り 曹孟徳 大いに呂布と戦う

195年

第十三回  李カク・郭汜 大いに兵を交え 楊奉・董承 双して聖駕を救う

  • 曹操に敗れた呂布が、劉備のもとに身を寄せる。
  • 季カク・郭汜が長安で争う。

196年

第十四回  曹孟徳 駕を移して許都に幸し 呂奉先 夜に乗じて徐郡を襲う

第十五回  太史慈 酣に小覇王と闘い 孫伯符 大いに厳白虎と戦う

  • 劉備呂布に降る。
  • 厳白虎が董襲に討たれる。

197年

第十六回  呂奉先 戟を轅門に射 曹孟徳 師をイク水に敗る

第十七回  袁公路 大いに七軍を起こし 曹孟徳 三将を会合せしむ

  • 袁術が皇帝を自称する。

第十八回  賈文和 敵を料って勝を決し 夏侯惇 矢を抜いて睛を啖らう

198年

第十九回  下ヒ城に 曹操兵を皆殺しにし 白門楼に 呂布命を落とす

199年

第二十回  曹阿瞞 許田に打囲し 董国舅 内閣に詔を受く

第二十一回 曹操 酒を煮て英雄を論じ 関公 城をあざむきとって車冑を斬る

第二十二回 袁・曹 おのおの馬歩三軍を起こし 関・張 共に王・劉二将を擒とす

200年

第二十三回 禰正平 衣を裸いで賊を罵り 吉太医 毒を下って刑に遇う

第二十四回 国賊 兇を行なって貴妃を殺し 皇叔 敗走して袁紹に投ず

第二十五回 土山に屯して 関公三次三事を約し 白馬を救って 曹操重囲を解く

第二十六回 袁本初 兵に敗れ将を折れ 関雲長 印を挂け金を封ず

第二十七回 美髯侯 千里を単騎で走り 漢寿侯 五関に六将を斬る

第二十八回 蔡陽を斬って 兄弟疑いを釈き 古城に会して 主臣義に集まる

第二十九回 小覇王 怒って于吉を斬り 碧眼児 坐して江東を領す

    • 孫策が于吉に祟られて死ぬ。

第三十回  官渡に戦って 本初敗績し 烏巣を劫って孟徳糧を焼く

  • 官渡の戦い。

201年

第三十一回 曹操 倉亭に本初を破り 玄徳 荊州劉表を依る

 

 

204年

第三十二回 冀州を奪って 袁尚 鋒を争い ショウ河を決して 許攸 計を献ず

 

  • 袁紹が没し、後継者争いが起きる。それに乗じて曹操冀州を平定する。

 

205年

第三十三回 曹丕 乱に乗じて甄氏を納め 郭嘉 計を遺して遼東を定む

 

 

207年

第三十四回 蔡夫人 屏を隔てて密語を聴き 劉皇叔 馬を躍らせて檀溪を過ゆ

  • 劉備が凶馬・的ロを駆って檀渓を飛び越える。

第三十五回 玄徳 南ショウで隱淪と逢い 単福 新野で英主と遇う

208年

第三十六回 玄徳 計を用いて樊城を襲い 元直 馬を走らせて諸葛を薦む

第三十七回 司馬徽 再び名士を薦め 劉玄徳 三たび草廬を顧う

第三十八回 三分を定めて 隆中に策を決し 長江に戦って 孫氏讎を報ず

第三十九回 荊州城に公子 三たび計を求め 博望坡に軍師 初めて兵を用う

第四十回  蔡夫人 議って荊州を献じ 諸葛亮 火もて新野を焼く

    • 劉表が没し、劉ソウが後を継ぐ。

第四十一回 劉玄徳 民を攜えて江を渡り 趙子龍 単騎 主を救う

    • 曹操荊州に侵攻し、劉ソウを降伏させる。

第四十二回 張翼徳 大いに長坂橋を鬧し 劉豫州 敗れて漢津口へ走る

第四十三回 諸葛亮 群儒と舌戦し 魯子敬 力めて衆議を排す

第四十四回 孔明 智を用いて周瑜を激し 孫権 計を決して曹操を破る

第四十五回 三江口に曹操 兵を折たれ 群英会に蒋幹 計に中る

第四十六回 奇謀を用いて 孔明箭を借り 密計を献じて黄蓋刑を受く

第四十七回 カン沢 密かに詐りの降書を献じ ホウ統 巧みに連環の計を授く

第四十八回 長江に宴して 曹操詩を賦し戦船を鎖いで 北軍武を用う

第四十九回 七星壇に諸葛 風を祭り 三江口に周瑜 火を縦つ

第五十回  諸葛亮 智をもって華容に算り 関雲長 義によって曹操を釈つ

第五十一回 曹仁 大いに東呉の兵と戦い 孔明 ひとたび周公瑾を気らしむ

第五十二回 諸葛亮 智をもって魯粛を辞け 趙子竜 計をもって桂陽を取る

第五十三回 関雲長 義によりて黄漢升を釈し 孫仲謀 大いに張文遠と戦う

210年

第五十四回 呉国太 仏寺に新郎を看 劉皇叔 洞房に佳偶を続ぐ

第五十五回 玄徳 智もて孫夫人を激せしめ 孔明 二たび周公瑾を気らしむ

第五十六回 曹操 大いに銅雀台に宴し 孔明 三たび周公瑾を気らしむ

  • 銅雀台が完成する。

第五十七回 柴桑口に臥龍 喪を弔い 耒陽県に鳳雛 事を理む

211年

第五十八回 馬孟起 兵を興して恨みを雪がんとし 曹阿瞞 髯を割ち袍を棄つ

第五十九回 許チョ 衣を裸いで馬超と闘い 曹操 書を抹して韓遂を間つ

第六十回  張永年 反って楊修を難じ ホウ士元 議って西蜀を取らんとす

212年

第六十一回 趙雲 江を截って阿斗を奪い 孫権 書を遺して老瞞を退く

  • 荀彧が自殺し、曹操が魏公になる。

第六十二回 フ関を取りて 楊・高首を授し ラク城を攻めて 黄・魏功を争う

213年

第六十三回 諸葛亮 痛んでホウ統のために哭き 張翼徳 義をもって厳顏を釈す

 

 

214年

第六十四回 孔明 計を定めて張任を捉え 楊阜 兵を借りて馬超を破る

第六十五回 馬超 大いに葭萌関に戦い 劉備 自ら益州の牧を領す

 

 

215年

第六十六回 関雲長 刀ひとつにて会に赴き 伏皇后 国の為に生を捐てる

第六十七回 曹操 漢中の地を平定し 張遼 威を逍遙津に震う

 

 

216年

第六十八回 甘寧 百騎にて魏の営を劫い 左慈 盃を擲げて曹操を戯る

 

 

219年

第六十九回 周易を卜として 管輅 機を知り 漢賊を討たんとして 五臣 節に死す

第七十回  猛き張飛 智をもって瓦口の隘を取り 老いし黄忠 計をもって天蕩山を奪う

第七十一回 対山を占めて黄忠 逸をもって労を待ち 漢水に拠りて趙雲 寡をもって衆に勝つ

第七十二回 諸葛亮 智をもって漢中を取り 曹阿瞞 兵を斜谷に退く

第七十三回 玄徳 漢中王の位に進み 雲長 襄陽郡を攻め抜く

    • 劉備が漢中王になる。

第七十四回 ホウ令明 柩を擡いて死戰を決し 関雲長 水を放ちて七軍を溺らす

第七十五回 関雲長 骨を刮って毒を癒し 呂子明 白衣にて江を破る

第七十六回 徐公明 大いにベン水に戦い 関雲長 敗れて麦城に走る

    • 関羽がハン城を攻めるも敗北。麦城に立て籠もる。

第七十七回 玉泉山に関公 霊を顕し 洛陽城に曹操 神に感ず

  • 関羽が呉軍に捕まって首を斬られる。その後、呂蒙を呪い殺す。

220年

第七十八回 風疾を治さんとして 神医身死り 遺命を伝えて 奸雄数を終える

第七十九回 兄 弟に逼って 曹植 詩を賦し 甥 叔を陥れて 劉封 法に伏す

第八十回  曹丕 帝を廃して炎劉を簒い 漢王 位を正して大統を続ぐ

221年

第八十一回 兄の讎うちに急りて 張飛害に遇い 弟の恨みを雪がんとして 先主兵を興す

    • 張飛が部下に殺される。

第八十二回 孫権 魏に降って九錫を受け 先主 呉を征して六軍を賞す

  • 孫権が魏に降って九錫を受ける。

222年

第八十三回 コウ亭に戦って 先主讎人を得 江口を守って 書生大將を拝す

第八十四回 陸遜 営七百里を焼き 孔明 巧みに八陣図を布く

 

 

223年

第八十五回 劉先主 詔を遺して孤児を託し 諸葛亮 安居して五路を平ぐ

第八十六回 張温を難じて秦フク 天弁を逞しゅうし 曹丕を破って徐盛 火攻を用う

  • 蜀と呉が同盟する。

225年

第八十七回 南寇を征つべく 丞相大いに師を興し 天兵に抗って 蛮王初めて執を受く

第八十八回 瀘水を渡って 再び蕃王を縛し 詐り降るを識って 三たび孟獲を擒とす

第八十九回 武郷侯 四番計を用い 南蛮王 五次擒と遭る

第九十回  巨獣を駆って 六たび蛮兵を破り 藤甲を焼いて 七たび孟獲を擒とす

 

 

226年

227年

第九十一回 瀘水を祭って漢相 師を班し 中原を伐たんとして武侯 表を上す

  • 出師の表。

第九十二回 趙子竜 力めて五将を斬り 諸葛亮 知をもって三城を取る

第九十三回 姜伯約 帰して孔明に降り 武郷侯 罵って王朗を死せしむ

    • 諸葛亮が王朗を憤死させる/第一次北伐。

第九十四回 諸葛亮 雪に乗じて羌兵を破り 司馬懿 日を尅めて孟達を擒とす

第九十五回 馬謖 諌めを拒みて街亭を失い 武侯 琴を弾じて仲達を退く

  • 馬謖が街亭を失う/第一次北伐。

228年

第九十六回 孔明 涙を揮って馬謖を斬り 周魴 髮を断って曹休を賺く

第九十七回 魏国を討たんとして 武侯再び表を上り 曹兵を破らんとして 姜維詐って書を献ず

 

  • 諸葛亮が陳倉城を攻めるも破れず/第二次北伐。

 

229年

第九十八回 漢軍を追って 王雙 誅を受け 陳倉を襲って 武侯 勝を取む

 

  • 孫権が呉の皇帝になる。
  • 諸葛亮が武都・陰平を占領する/第三次北伐。

 

230年

第九十九回 諸葛亮 大いに魏の兵を破り 司馬懿 入りて西蜀を寇す

第百回   漢兵 寨を劫って曹真を破り 武侯 陣を闘わせて仲達を辱しむ

 

 

231年

第百一回  隴上に出でて 諸葛 神を妝い 剣閣に奔りて 張コウ 計に中る

 

 

234年

第百二回  司馬懿 北原・渭橋を占め 諸葛亮 木牛・流馬を造る

第百三回  上方谷に 司馬 困を受け 五丈原に 諸葛 星を禳う

第百四回  大星隕ちて 漢の丞相天に帰し 木像を見て 魏の都督胆を冷やす

第五次北伐。

第百五回  武侯 預め錦嚢の計を伏し 魏主 拆ちて承露盤を取る

235年

  • 曹叡(魏の明帝)が大規模な造営工事を行う。

238年

第百六回  公孫淵 兵に敗れて襄平に死し 司馬懿 病いと詐って曹爽を賺く

 

 

239年

  • 曹叡が没し、曹芳(少帝)が後を継ぐ。曹爽が大将軍に就任する

247年

  • 司馬懿がボケ老人の振りをして曹爽を油断させる。

249年

第百七回  魏主 政を司馬氏に帰し 姜維 兵を牛頭山に敗る

 

  • 司馬懿がクーデターを起こし、曹爽を殺して実権を握る。
  • 夏侯覇が蜀に亡命する。
  • 姜維による北伐。牛頭山で敗れる。

 

251年

第百八回  丁奉 雪中に短兵を奮い 孫峻 席間に密計を施す

 

 

252年

253年

    • 孫峻が諸葛恪を殺す。

第百九回  司馬 困まれて 漢将の謀奇なり 曹芳 廃されて 魏家に報果たさる

254年

  • 司馬師が曹芳を廃し、曹髦を立てる。

255年

第百十回  文鴦 単騎 雄兵を退け 姜維 水を背にして大敵を破る

 

  • 魏で毋丘倹が反乱を起こす。文鴦の活躍で司馬師の目玉が飛び出す
  • 姜維による北伐。

 

256年

第百十一回 トウ士載 智をもって姜伯約を敗り 諸葛誕 義をもって司馬昭を討つ

257年

第百十二回 寿春を救って 于詮 節に死し 長城を取って 伯約 兵を鏖とす

258年

第百十三回 丁奉 計を定めて孫チンを斬り 姜維 陣を闘わせてトウ艾を破る

  • 孫チンが孫亮を廃し、孫休を立てる。その後、丁奉が孫チンを斬る。
  • 姜維による北伐。トウ艾を破る

260年

第百十四回 曹髦 車を駆って南闕に死し 姜維 糧を棄てて魏兵に勝つ

 

  • 司馬昭が曹髦を殺し、代わりに曹奐を立てる。
  • 姜維による北伐。

 

262年

第百十五回 班師を詔して 後主 讒を信じ 屯田に託して 姜維 禍を避く

 

 

263年

第百十六回 鍾会 兵を漢中道に分け 武侯 聖を定軍山に顕す

第百十七回 トウ士載 偸かに陰平を度り 諸葛瞻 戦って綿竹に死す

第百十八回 祖廟に哭して 一王 孝に死し 西川に入りて 二士 功を争う

  • 蜀の滅亡。

264年

第百十九回 仮りに投降し 計を巧みて虚話を成し ふたたび受禅し 様に依りて葫廬を画く

 

  • 姜維鍾会をそそのかして反乱を起こす。しかし、失敗して両者とも殺される。
  • 孫休が没し、孫皓が後を継ぐ。

 

265年

266年

第百二十回 杜預を薦めて 老将 新謀を献じ 孫皓降って 三分 一統に帰す

 

  • 晋の羊コと呉の陸抗が対峙する。

 

276年

279年

  • 杜預・王濬が呉に侵攻する。

280年

  • 呉の滅亡。晋による天下統一。

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