知命立命 心地よい風景

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This is ” KABUKI ” ( ノ゚Д゚) もっと歌舞伎を楽しもう!(9) 歌舞伎十八番『勧進帳』

歌舞伎は世界に誇る、日本の伝統芸能です。
しかし、元々400年前に登場したときには、大衆を喜ばせるための一大エンターテイメントだったのです。
なんとなく難しそうなので、ということで敬遠されている方も多いのかもしれませんが、そもそもは庶民の娯楽だったもの。
一度観てみれば、華やかで心ときめく驚きと感動の世界が広がっているのです。
しかも歌舞伎は、単に400年もの間、ただただ伝統を受け継いできただけではありません。
時代に呼応して常に変化し、発展・進化してきているのです。

This is ” KABUKI ” ( ノ゚Д゚) もっと歌舞伎を楽しもう!(4) 演目の分類と一覧について
前回は歌舞伎の演目をざっと整理してみましたので、ここからは具体的な演目の内容について触れてみましょう。
今回は、天保年間に七代目市川團十郎(当時五代目市川海老蔵)が市川宗家のお家芸として選定した18番の歌舞伎演目・歌舞伎十八番(当初は歌舞妓狂言組十八番)の中から『勧進帳』です。

勧進帳』は、能の『安宅』の影響を受けて作られた「松羽目物」の作品で、奥州平泉へと落ち延びていく源義経・弁慶の一行が、安宅の関を通過する際の攻防を描いています。
兄頼朝と不和になり、山伏姿に身をやつして奥州へ落ちる源義経が、加賀国安宅の関にさしかかるとき、関守の富樫左衛門に見とがめられます。
弁慶は機転で偽りの勧進帳を読み、さらにを主君を打擲するのですが、弁慶の苦衷を察した富樫は一行を通すというもの。
弁慶と関守富樫左衛門による息詰まる「山伏問答」、四天王を抑える弁慶と富樫との「詰寄り」、弁慶の「延年の舞」・「飛び六方」など、多くの見どころがあります。
弁慶の演技には、豪快さの中にも思慮深さが求められ、また朗々としたせりふ術と舞踊の素養が必要な難役です。対する富樫は、義経一行と知りつつも関を通過させる情を必要とします。
また義経は、少ない動きの中に源氏の御曹司としての気品を求められます。

勧進帳
源頼朝の怒りを買った源義経一行が、北陸を通って奥州へ逃げる際の加賀国の、安宅の関(石川県小松市)での物語。
義経一行は武蔵坊弁慶を先頭に山伏の姿で通り抜けようとする。
関守の富樫左衛門の元には既に義経一行が山伏姿であるという情報が届いており、山伏は通行罷りならぬと厳命する。
憤慨した弁慶は仲間と富樫調伏の呪文を唱え、疑いを晴らそうとする。
焼失した東大寺再建のための勧進を行っていると弁慶が言うと、感心した富樫は勧進帳を読んでみるよう命じる。
弁慶はたまたま持っていた巻物を勧進帳であるかのように装い、朗々と読み上げる(勧進帳読上げ)。
なおも疑う富樫は山伏の心得や秘密の呪文について問い質すが、弁慶は淀みなく答える(山伏問答)。
富樫は通行を許すが、部下のひとりが義経に疑いをかけた。
弁慶は主君の義経を金剛杖で叩き、疑いを晴らす。
危機を脱出した義経は弁慶の機転を褒めるが、弁慶はいかに主君の命を助けるためといえ無礼を働いたことを涙ながらに詫びる。
義経は優しく弁慶の手を取りともに平家を追った戦の物語に思いをはせている処へ、富樫が現れ、失礼なことをした、と酒を勧め、弁慶は舞を披露する(延年の舞)。
踊りながら義経らを逃がし、弁慶は富樫に目礼し後を急ぎ追いかける(飛び六方)。

初期の演出では、富樫は見事に欺かれた凡庸な男として描かれていたという。
後にはこれが、弁慶の嘘を見破りながら、その心情を思い騙された振りをする好漢として演じられるようになった。

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