今日(10月20日)はアルチュール・ランボー、いやランボオ生誕の日です。 ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボオ、 Jean Nicolas Arthur Rimbaud。 フランスの詩人、1854年生まれですので、今年で生誕163年です。 節目の年なのにあまり世間で騒がれてい…
高橋是清は、明治維新から大正・昭和にかけて活躍した日本の政治家で、第20代内閣総理大臣を務めた人物です。 特に最先端の金融理論を駆使した財政家としての手腕には定評がありましたが、6度目の大蔵大臣に就任当時、軍事予算の縮小を図ったところ軍部の恨…
荻生徂徠は、朱子学に立脚した古典解釈を批判し、古代中国の古典を読み解く方法論としての古文辞学(蘐園学派)を確立した江戸時代中期の儒学者・思想家・文献学者です。 「道として民を利することができなければ、それを道と呼ぶことはできない」 柳沢吉保…
吉田松陰の主著の一つとされるのが山鹿素行の著書・山鹿流兵学の「武教全書」を講じた『武教全書講録』です。 この著述は、安政三年に子弟を相手に「武教全書」の序論にあたる「武教小学」を講じた講義ノートで、そういった意味では『武教全書講録』ともいえ…
中江兆民は、明治時代の思想家、ジャーナリスト、政治家であり、フランスの思想家ジャン=ジャック・ルソーを日本へ紹介して自由民権運動の理論的指導者となった事で知られ、東洋のルソーと評された人物です。 そんな兆民が記した『三酔人経綸問答』は、3人…
今年は、著名なる画家・版画家・挿絵画家・彫刻家であるポール・ギュスターヴ・ドレの生誕から185年目。 ドレの名前はご存知なくとも、その荘厳なる挿絵はどこかで見た事があるはずです。 以前に整理した神曲や失楽園、聖書などにおける理解を一助としても、…
江戸後期の農政家で思想家である二宮尊徳は、薪を背負った姿で有名なご存知、二宮金次郎です。 農家に生まれ、没落した家を再興し、幕末の頃、六百十余の諸藩・諸村の財政危機を立て直し、大飢饉から多くの人々を救い復興に尽力し、ついには幕臣となって活躍…
瞑想と座禅の違いを表すなら、あなたはどう答えますか? 端的にいえば、自我意識に集中するか、それを削ぎ落として無と化すか、でしょう。 瞑想では、自我に対して向き合い、自分や物事を客観的に観察するところから始まります。 そこには、自我への意図や到…
『山鹿語類』は、朱子学に疑問をいだき独自な古学を主唱した山鹿素行の講義を門人たちが集録した、45巻からなる講義録です。 内容は君道、臣道、父子道、三倫談、士道、士談、聖学、枕塊記などに分れ、儒学のあらゆる問題について論談し、素行学説の骨格をな…
先に武士道に関しての整理※)を行いましたが、今回は武士道と対比される騎士道について、簡単にまとめてみたいと思います。 ※)武士道については、こちらを参考にしてみてください。 ・武士道より学ぶ!ますらをの道を行く大和魂! ・武士道より学ぶ!新渡戸…
「世界はなぜ均一ではないのか。地域間の格差がある理由は何か。」 こうした命題に真っ向から挑み、食料生産力の違いが環境に大きく依存することを指摘して、文明の違いが環境に由来することを論理的に説き明かした佳書である『銃・病原菌・鉄』。 副題には…
存在するすべてのものは、絶えず移り変わっていると観察する人生観であり世界観である「無常観」。 一般に無常というと、人生の短いことを儚む虚無感にも似た感覚を思い浮かべるかもしれませんが、これは無常を感情や情緒として感受していることからきていま…
山鹿素行※1)の著書についての続きです。 ※)”『孟子』滕文公章句と松陰が説く学ぶ意味について!”を参考にしてください。 ※1)山鹿素行については、以前に整理した内容も参考にしてください。 ・聖教要録、配所残筆より学ぶ!日常の礼節・道徳の重要性! …
人生の根本にある4つの真理を「四諦」といいます。(「諦」とはあきらめでなく「真理」という意味です) その4つとは「苦諦」「集諦」「滅諦」「道諦」です。 考え方として大切なのは、”真実の生き方とは苦を背負いつつ生きていく道である”という確信と努…
『菜根譚』は、別名『処世修養篇』ともいい、明時代末期の洪自誠(こうじせい)による前集222条後集135条からなる箴言集です。 前集:主として世間に立ち人と交わる道を述べて、処世訓のような道徳的な訓戒のことばが多い。 後集:自然の趣と山林に隠居する楽…
先に八正道※)について触れましたが、思いや考えを八正道によって規定し、それらをどういった形で行動に移していくのか? ここで、菩薩(仏道修行者)の実践するべき基本的な六つの徳目のことを六波羅蜜といいます。 ※)八正道については、”八正道!「苦」を…
呂氏春秋(呂覧)とは、中国の戦国時代末期、秦の呂不韋が食客を集めて共同編纂させた十二紀・八覧・六論、26巻160篇から成る書物です。 「十二紀」(内篇):孟春、仲春、季春、孟夏、仲夏、季夏、孟秋、仲秋、季秋、孟冬、仲冬、季冬の各紀五篇と序意の計6…
八正道ってご存知ですか? これは、お釈迦様が「苦」を滅する方法として解き明かした八つの正しい道のことです。 涅槃に至る修行の基本ともされており、正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定の、8種の徳目から成るものですね。 8種の徳目を簡…
古代中国の春秋時代の思想家である老子(B.C.5世紀頃)の唱えた『道(タオ)』の思想は、戦国時代の荘子の無為の思想と並んで老荘思想と言われます。 老荘思想が最上の物とするのは「道」です。 「道」はこの世界のありとあらゆるものを生み出す根本原理であり…
ブログの再構築を通して一環しているのは、日本文化の美しさや東洋思想の素晴らしさを軸にした整理です。 見直しを始めて数か月余りということもあって、内容としてはまだまだ概略の触りぐらいにしかなっていませんが、その対比を図る想定で、今後は少しずつ…
『論語』は、春秋時代に生きた孔子とその弟子のやり取りを中心とした言行録です。 これは儒教の経書四書(『大学』『中庸』『論語』『孟子』)のうちのひとつで、儒家にとっては六経の前に読むべきものとして重要な経典とされました。 内容としては20篇から…
先日鬼谷子について触れた際に、縦横家だというお話しをしましたが、そもそも縦横家という言葉が聞きなれないと思いますので、改めて整理しておきます。 鬼谷子より学ぶ!他人を説得する方法! 中国の春秋戦国時代に活躍した戦略家というと、「孫子の兵法」…
孟子は戦国時代中国の儒学者・思想家で、仁や孝悌(四徳と五倫)を重んずるとともに性善説に基づいた王道政治を説いた人物であり、その言行をまとめた書も『孟子』といいます。 『孟子』は、儒教の経書四書(『大学』『中庸』『論語』『孟子』)のうちのひと…
孔子の教学(儒教)の根本思想は修己と治人(倫理と政治)であり、儒教の文献の中でも最も要領よく概論したものが『大学』と『中庸』とされています。 『大学』が儒教の経書四書の入門として政治に重点を置いているのに対し、『中庸』は四書の中で最後に読むべき…
焚書坑儒とは言論・思想・学問弾圧を指す言葉ですが、元々紀元前213年に秦の始皇帝によって断行された思想弾圧事件のことです。 「書を燃やし、儒者を坑する(儒者を生き埋めにする)」の意味の通り、当時儒者達が古来の教えによって現政府を批判していたこ…
『伝習録』は、明の時代に王陽明が起こした儒学の教えを上中下巻に纏めたもので、陽明学の入門書ともいわれています。 日本には江戸時代に伝来し、以降の日本思想史においても多大な影響を与えている学問です。 ・中江藤樹 ・熊沢蕃山 ・津田永忠 ・大塩平八…
『大學(大学)』ってご存知ですか? あの二宮金次郎(尊徳)が、薪を背負いながら読み耽っているあの書、『大學』です。 儒学では『四書』(『論語』・『孟子』・『大學』・『中庸』)と『六経』が重要な書となりますが、朱子学では、これに『小學』と『近…
讖緯(しんい)説とは中国の漢代の末から盛んになった思想で、歴史や政治上の変革を占星術や暦学の知識によって解釈し予言しようとする説です。 儒教の経典である経書に付託した予言の書の一つが緯書で、讖緯の説、讖緯思想、図讖ともいわれています。 考え…
儒学は”修己治人”己を修め人を治む”の学だと言われています。 つまり、人を治める立場の者はなによりもまずそういう立場にふさわしいように己を修め、自分を磨く必要があるということですね。 そういった意味では”呻吟語”は、人間とはどうあるべきか、人生を…
今年は第一次世界大戦から103年、敗戦から72年という時期にあたり、私達は改めて歴史から学ぶことが肝要です。 戦後の歴史教育では、しっかりと近代史に踏み込まず、昭和の敗戦とは何か?どういったものなのか?本当に何が起きていたのか?なぜ起きたのか?…